【聴く力を育てる】
人は生まれながらにして、厳密に言えば母親のおなかの中にいる時から「聞いています」
もちろん、生まれながらにして聞くことができない、障害がある方もいらっしゃいますが、一般的には「聞く」ことから、言葉を覚えていきますね。
いきなり生まれてすぐに話し始める赤ちゃんはいません。たくさんたくさん、周りの人の言葉を聞いて言葉を覚え、話せるようになるのです。
そして、文字を読み、文字を書けるようにとなって行きます。
親は子どもが興味を持ち始めたりある程度の年齢になったりすると一生懸命文字の読み方を教えたり書き方を教えたりしますよね。
話すことについても、発音が気になったり、使う言葉が気になったりすれば注意したり修正したりをしていきますね。
でも、どのように聞いているのか、相手の話をどのぐらい理解しているのかを把握し修正させるのはなかなか難しいことです。
相手が何も言わなければ、理解されたと思い込んでしまいますよね。
でもそもそも『聴く力』が育っていなければ言われたことが正しく理解できないから、思うような結果に結びつかないのです。
昨今、テレビにしてもネットにしても、メールのやりとりにしても文字や画像に頼ってコミュニケーションをするようになってきてしまっています。
音声による相手のメッセージを聴きとる力が低下しているのです。
今までは自然に育つと思っていた『聴く力』を、トレーニングして身に着ける時代になったということですね。
これは子どもに限ったことではありません。大人でもこの課題を抱えている人はとても多いのです。